2016年5月30日月曜日

熱処理が上がってきました、今回は6本出しましたな。
で、まずはブレードのホローを12インチのホイールで♯400迄かけます。
お次はブレードバックを削りましてと。
 チョイルに当たる個所もね。
 
ベルトの削りが済んだら♯2000の耐水ペーパーでキズ取りをしてと。
 
ペーパーが済んだらバフをかけてミラーにしましょう。
 一応此処でキズの無いことを確認しておきますな。
  さてと、エッチングをしますよ、エッチング液は30%の塩酸を使います、これに浸けて鋼材のパターンが出るまで見ながら浸けまして、パターンが出てきたら、取り出してと、取り出す際は塩酸が床や作業台等にたれないようにね。
  此処で酸洗いをしましょう、此の液体は精製水なんです、(ドラッグストアに売って居るコンタクトレンズなどの洗浄用なんです)水道水は殺菌用に塩素が入って居るんで酸洗いにならないんだな。
 綺麗にパターンが出たところで今回は此処まで。
 次回はヒルトの取り付けからに成りますね。
最近? 時々コンプレッサーの電源を切るのを忘れるので工房の出口にこんなものを掛けて置くことにしました。

2016年5月23日月曜日

前回でブレードの平面 出しが済んだのでお次はヒルトの加工ですな、タングの角度が一応4°になっているので、バイスを4°に回転させて側面に4°の罫書き線を入れますな。
此の罫書き線をバイスの口金のラインに合わせて固定してと、下穴を明けるんですが斜面にドリルでの穴明けは正確に開きませんので、エンドミルで下加工をしますな。
 穴の開いた写真を撮り忘れました、失礼。
下穴の開けた後にエンドミルでブレードの厚さに合わせて丁寧に仕上げます。
 ガタも無く上手く行きましたな。
  お次はヒルトピンに穴明けをします、ご覧の様にヒルトにブレードをしっかり差し込み、マグネットを利用しまして固定しましょうね。
今回のピンはφ2,0なのでいきなり開けずに1,8で下穴を明けます。
開いたら2,0のドリル仕上げます、ガタが有るとピンをカシメた際に隙間が出来る可能性が有るんですよ。
 

  ブレードの削りに入る前にアオタックを塗付してと。
  罫書き線に合わせて12インチのホイールでホローグラインドをしました。
 此れで熱処理に出しましょう、と云う事で今回は此処までです、次回はブレードの仕上げをしましょう。
  土曜日に一寸桐生迄日帰りで観光に行ってきました。
 此処は有鄰館と云う元倉庫群の一角に有るからくり人形芝居館なんです、で中に入ってみましょう。
  中にはからくり人形の定番の茶運び人形が置いて在りちゃんと動きましたよ。
 昔は動力にクジラの髭を使って居たのだけど現在は使用禁止なので金属のぜんまいを使って居るんだそうな。
  此れは有名な曽我兄弟夜討ちをからくり芝居にしたものなんですが撮影禁止なので幕が降りている写真だけで内容はですね、まず幕が開きますと手前右から左へ曽我兄弟が、つぎに中断左から右に、お次は奥の段の右から左に行って仇討をするんですが、人形の大きさを手前、中段、奥の段を変えて遠近法を使って居るんだそうです、動力については昔は水車を使って居たそうです、今は電動で動かしているそうです、手動で水車に水をかけて動かそうとすると動きが一定しないんですって。
 此れは機会が有ったら見られると良いとおもいます、お勧めですよ。
此処は、織物参考館 ・紫(ゆかり)の中です、
入ると係りの女性が来てひとつひとつ機械を作動させながら丁寧に説明をしてくれました、長年の疑問がかなり納得出来てとっても良かったな、テレビで見ているだけではね。
 機械が手動から自動に変わった際は動力は水車だったそうです、桐生は水路が多かった
と云う事だということです。屋根は鋸屋根で灯り取りの窓は全て北向きに作って有るんだそうで利益が出ると工場は北へ伸ばしていくそうです。
 此処は奥の工場で来年のカレンダーを織っていました。
ランチはご当地グルメのひもかわ饂飩を温かい狸で食べました、食べているうちに汁が饂飩に少しずつ浸みて来て良い味でした、ごちそうさまでした。
 
 来る途中、麦畑がたくさん有り此の辺りは麦の文化なんだそうです。

 おまけ、桐生、足利は良い所ですので一度行って見たらいいと思います、クマさんの独り言でした。

2016年5月16日月曜日

  前回の続きに入る前にせっかちな朝顔の報告です、まだ5月中旬だと云うのに一つ咲きました~。











 では、本題に行きましょう、無駄の無い材料取りをしたいのでφ2mmのドリルを使って細かいピッチで穴明けをしましてと。
  多少繋がっている個所が有るので其処は糸鋸で切りますね。
  此の写真ではチョット判りずらいのですがタングの片側の罫書き線を水平に成るように合わせて固定しますよ。
  罫書き線一杯迄切削しましょう。
 此のときブレードのヒルトに当たる部分迄は削らずに若干残しておきますな。
 今、切削した面を基準にして反対側も削りましょ、タングの巾は設計上は10mmなのでその寸法にして置きましょうね。
  ヒルトとタングの角度はデザイン上4°にして有るので回転バイスを4°に合わせますよ。
φ2,0のエンドミルを使いましてヒルトに当たる個所を仕上げましょ。
仕上がった状態、ご覧の様に逃げを取って有るんですよ。
外周の加工が済んだのでブレード及びタング面を治具を用いて削りますよ、此処で前回にM6のネジを切りましたが此処で使うんですな。
  プラテンに治具ごと押し当てて面削りをするんですよ。
表裏を削るとこんな感じに成りますよ。

 今回は此処まで、次回はヒルトの加工をしますね。
今日の午前中は久しぶりに新しいナイフのデザインを思案しながら、エレガントなお姉さま方からプレゼントされたカップでお茶ですな、そばのケーキは昨日長年居た会社のOB会で頂いたものなんですよ、檸檬チーズケーキでした、美味しかった~。


 コメントお待ちしていま~す。

2016年5月9日月曜日

  取りあえずのシルバーリングも一段落したので、またナイフ制作に掛かることにしよう。
 このナイフは2月の銀座ブレードショーでお買い上げ頂いたので同タイプを作る事にしますね。
此のタイプはタングがコンシールドタイプなのでそれ用のマスターを使いますな、材料取りが妙なところですがダマスチールのハッカペレは此処の位置で取らないとパターンが気に入らないのでね、前の写真を見ると何となく解かると思いますが鋼材の端の方と内側の方ではパターンが違うんですよ、それでこの位置で材料取りをするんですな。

穴明けに必要な位置にポンチを打ちますよ。
ポンチはと云うと例によって特製の専用ポンチを使いますな。
マスターを外すと罫書き線&ポンチ痕が良く見えますね。
さてと、穴は3か所開けますが両サイドはM6のネジ穴、真ん中はファスナーボルト用のφ5mmの穴ですな、ですがM6の下穴は5mmなので結局5mmの穴を3か所開けるんですよ。
5mmの穴3か所開きましたね。
バリが出て居ると危険なので面取りをしましょうね、裏も表もね。
  此処でM6のタップを立てるんですが、まずはフライスの主軸をフリーにしまして、ブランクを押し付けながら主軸を時計方向に回転させてネジを何山か切りますよ、こうするとタップが直角に成るんですね、良いでしょ、えへっ。
 ◎裏技ですな。
お次はタップをドリルチャックから外して、
タップハンドルで裏側までしっかりタッピングをしますよ。
 此処で使って居るタップは抜け穴用のガンタップとかポイントタップと云うもので切り屑が下側に出るんですよ。
 このタップは通常機械で使用するんですな。

 と云うわけで今日は此処まで、また次回お楽しみに~。

 コメントお待ちしていま~す宜しく。

 

2016年5月2日月曜日

さてと、今回はリングに石を入れましょう。
 こんな本がクマの巣穴には有るんですな。
 石留めをするにあたってリングの固定方法が
この本では良く解からないのでナイフメーカー仲間のイングレーブをしている星山氏の作業場へ一日生徒で色々と教えて頂きに訪問してきたんです。
 
左の写真のものは熱を加えると軟らかくなり冷めると固まってリングを固定出来るんですが石を入れるので熱を加えたく無いんです。
でっ、こんな治具も有ると云うので 借りて使って見る事にしました、此れは熱を加えなくても良いんですが、強く締めるとリングサイズが大きく成って仕舞いますよって、FB仲間からアドバイスが有りました、有り難いことです。
此れは彫金用の彫刻台ですな、此の彫刻台はイングレーバーで有名な竹内重利氏から譲って頂いたものなんですよ。

先ほどの治具をリングの中に入れてバイスの
口金を締めると治具が広がって固定出来るんです。
 此処で口金を強く締めるとリングサイズが大きく成るとのことです。
今回の石留めは覆輪と云う止め方でこんな
鏨とヘラを使って石を留めます。
覆輪の外側を鏨を使って石に被せるように全周を倒していきます、丁寧に少しずつね。

 今入れている石はぺりドットです。
全周を倒し被せたらヘラを使って綺麗に仕上げます。
 後は研磨剤を付けたバックスキンで磨いて終了です。
此れが完成品です、写真の物はブルートパーズを嵌めこんで有ります。

 7月の銀座ブレードショーで展示即売を致します。

 事前に欲しい方は連絡下さいな。
 
 価格は15,000を予定しています。

 連絡先 090 1254 6050 横山迄お願い致します。